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鋼矢板の溶接に不可欠な“開先加工"の品質向上に着手
土留めに用いる鋼矢板をはじめ、ヒロセでは建築や土木のさまざまな工事現場で使用される仮設鋼材のリース事業を行っている。工事現場によって顧客が要望する鋼矢板の長さは異なるため、必要に応じて要求された長さに鋼矢板を溶接して貸し出すことになる。
この溶接作業において、溶接品質(溶け込み)を決定する重要なポイントとなるのが、溶接の前処理工程である“開先加工"だ。“開先"とは溶接を行う材料(鋼矢板)に設ける溝のことで、“開先"を施したうえで溶接をしないと溶接部への溶接材料の溶け込みが不十分となり、溶接部は母材と同等の強度にならない。そして、この“開先加工"は通常、熟練の作業者がガス切断の後、グライダーをかける手作業によって行われている。そのため、作業者にとっては非常に重労働であり、“開先"を要求仕様どおりにきれいに処理するには時間もかかる。
今から十数年前の1990年代初頭、こうした鋼矢板溶接の品質向上と作業の効率化に取り組んだのが、当時生産管理部に所属していた清水博文だった。
清水がまずトライしたのは、加工機械を使って“開先"を施す方法だった。しかし、加工が可能なことは確認できたものの、その設備投資に数千万円かかることから断念せざるを得なかった。そして、次に清水が着目したのが、産業用の切断ロボットだった。
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