工事の概要
- 工事名:
- 国道373号改良工事
- 施 主:
- 鳥取県八頭総合事務所県土整備局
この工事は、一級河川の千代川に護岸を設置する工事であった。そして、その工事区域は、特別天然記念物のオオサンショウウオが生息する地域で、鳥取県と文化財保護局との協議の結果、オオサンショウウオに配慮した工事計画にすることとなった。具体的には、河川の曲線部の淵部分にオオサンショウウオの生活空間を確保するというものであった。
護岸としての耐力を保持しつつ、その構造体の中にオオサンショウウオの生活空間を確保しなければならないという課題であった!
当社は、自立式大型ブロック積擁壁であるNSSブロックの販売を行なっている中で、以前より、環境配慮タイプの開発に取り組んでおり、魚の棲家を確保する魚類配慮タイプとポット型の緑化配慮タイプを有していた。そういった実績から、護岸としての耐力を保持しながら、オオサンショウウオの生活空間を確保するには、NSSブロックが最適だと考えた。NSSブロックの特徴の一つは、それぞれのブロックを鉄筋で一体化するため、背後に胴込めコンクリートを打設する必要がない。
オオサンショウウオのための具体的な取組みとしては、まず、鳥取県を通して、オオサンショウウオの権威である島根大学の松野教授に意見を伺った。松野教授からは、オオサンショウウオを生息させるには、行き来できる大きな生活空間があることと、特に産卵場所では水の出入りがあって、かつ、水が動いていることが必要であるとのご指摘をいただいた。
開発は、魚類配慮タイプを基本に、ブロック背後の胴込め砕石部にパイプを設け、オオサンショウウオが行き来できる空間を確保し、産卵場所を提供した。施工性を考慮してパイプは柔軟性の高いマックスドレーンを採用した。また、そのパイプを繋ぐことで水の出入り口を確保し、水の流れをつくった。
